ネットワークエンジニアに転職するのはやめとけは本当? | 5年間の実務で分かったこと

ITスキル

まず始めに、私の経歴/スキルは以下の通りです。

■実務経験
・ネットワーク運用/構築 5年
・サーバ運用/構築 5年

■保有資格
・ネットワークスペシャリスト
・CCNP Routing and Switching
・LPICレベル1
・ITILファウンデーション
・ISO20000
・AWSクラウドプラクティショナー


ネットワークエンジニアとして5年仕事をした経験から、具体的な仕事内容や仕事を通して身につくスキルなどをお伝えできればと思います。

この記事は以下のような方に向けて書いています。

・IT企業への就職活動をしている方
・IT企業への転職活動をしている方
・既にIT業界で仕事をしているがネットワークエンジニアって具体的にどういう仕事をしているか知りたい方
・これからネットワークエンジニアとして業務をする方

ネットワークエンジニアの仕事内容とは?


ネットワークエンジニアの仕事は大きく2つに分けられます。

1.企業の社内ネットワークの運用/構築
2.インターネットやWAN回線の運用/構築


企業の社内ネットワークの運用/構築

前提

社内ネットワークの運用/構築の中でも以下2パターンで担当するケースがあります。

・情報システム部門として自社の社内ネットワークを担当する
SIer企業として顧客の社内ネットワークを担当する


自社の情報システム部門に十分なITスキルを保有している社員が揃っている場合はアウトソーシング(外注)する必要はありませんが、人材が不足している場合は、SIer企業に社内ネットワークの運用/構築を委託することになります。


逆に言うと、SIer企業のネットワークエンジニアは顧客の情報システム部門担当者として顧客の社内ネットワークを運用/構築することとほとんど同じだと言えます。


そのため、どちらの仕事内容もほとんど同じになります。

具体的な仕事内容


運用/構築する対象は以下の通りです。

■ネットワーク機器
・ルータ(BGP、OSPF、EIGRP、VRRPなど)
・L3スイッチ
・L2スイッチ(VLAN、STP、リンクアグリゲーションなど)
・FireWall
・Proxyサーバ
・ロードバランサー
・DNSサーバ

■ミドルウェア
・syslog(rsyslog、kiwiなど)
・性能管理ツール(Cacti、Zabbixなど)
・NTP
※ミドルウェアはLinuxサーバ上で稼働することが多いので、Linuxサーバの基本的な操作スキルも必要になります。

■ネットワーク回線
・インターネット回線
 ⇒企業の社員がWeb閲覧などを行うためのインターネット回線
・WAN回線
 ⇒企業の拠点間を繋ぐためのWAN回線



仕事内容は以下の通りです。

・各種機器の設定変更
・障害発生時の調査
・月次報告資料の作成



インターネットやWAN回線の運用/構築

前提

インターネットやWAN回線の運用/構築をするのは通信事業者(NTT東日本、Softbank、KDDIなど)となります。

そのため、BtoCやBtoBのやり取りになります。

具体的な仕事内容


通信事業者では仕事をしたことが無いので具体的な仕事内容などをご紹介できずにすみませんm(__)m

ネットワークエンジニアはやめた方がいいの?

結論から先に書くと、そんなことはありません。

どちらかと言えばネットワークエンジニアはオススメです。

ネットワークエンジニアのメリット

思考力が身につく

思考力が身につき、物事を深く考えられるようになります。
例えば社内PCから社内サーバーへの通信が出来ないという問い合わせがあったとします。
この時ネットワークエンジニアとしての切り分けは、社内PCから社内サーバーまでの通信経路を含めて切り分けをする必要があります。
具体的には、以下のような機器を対象にして調査をします。

・社内PC
・拠点側L2SW
・拠点側ルータ
・拠点側WAN回線
・データセンター側WAN回線
・データセンター側ルータ
・データセンター側firewall
・データセンター側L3SW
・データセンター側L2SW
・データセンター側ロードバランサー
・データセンター側DNSサーバ
・社内サーバ

この中のどれが原因で通信不可となっているのかパッと見ただけでは見当もつかないですよね。

構成は以下を想定


社内PCや社内サーバーの管理はネットワークエンジニアとは別に管理する担当者がいるケースが多いので、ネットワークエンジニアでは途中の通信経路上の機器を全て確認する必要があります。

社内PCから社内サーバーまでの通信が出来ないといった場合でも、拠点側L2SWが故障していて、拠点にある社内PC全台が通信出来ていないケースがあったり、データセンター側firewallで通信がブロックされているケースであったり、またはPCやサーバー側の不具合や設定不足か原因であることもあります。

PC担当者であればPCだけを調べる。
サーバー担当であればサーバーだけ調べる。
でいいのですが、ネットワークエンジニアはPCとサーバーを繋げるための機器全てを考慮して調べる必要があるので、どこが原因なのか全体を俯瞰的に把握する力や、どこからどこまでは通信出来ているから、ここが原因である可能性が高いだろうといった推察する力などしっかりと考えられる思考力が身に付きます。

日常生活でも何でこういう結果になったのか?自分は今後どういう生活を送れば理想の将来にたどり着けるかのか?など仕事以外でも考える力が身についているなと感じます。

ネットワーク以外のスキルも身につく

ネットワークエンジニアをやっていると必然的にLinuxサーバの操作スキルも向上します

そのため、将来性を考えた時にネットワークエンジニアからサーバエンジニアに転職した場合でも有利になります。

FireWall、ロードバランサーやDNSサーバなどのOSはLinuxサーバであることが多く、業務を行う中でLinuxサーバの操作をすることも多いので、必然的にLinuxサーバに関する操作スキルが向上するというわけです。

さいごに

ネットワークエンジニアとよく対比されるのがサーバエンジニアですが、どちらがオススメかと言われたら両方を経験した私が考えるとネットワークエンジニアを先に経験した方がいいと思います。

サーバエンジニアとしてWindowsサーバやLinuxサーバ専門に構築や運用を行うことでもスキルは身につくと思うのですが、私の体感としてサーバエンジニアの方はネットワークに対する苦手意識がかなりあります。そのため、サーバエンジニアを経験してしまうと、そこからネットワークエンジニアに転身することは難しいのではないかと感じます。

ネットワークエンジニアは業務上Linuxサーバの操作も多く行う(場合によってはWindowsサーバも)ので、サーバ操作に対する苦手意識がありません。そのため、ネットワークエンジニアからサーバエンジニアへの転身はスムーズにできると感じます。

将来的なキャリアを考えた時にも、インフラエンジニアを目指すのであれば「ネットワークエンジニア」から始めてみてはいかがでしょうか。

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